産学官建設技術交流会とは

産学官建設技術交流会は、九州における産業界、大学等、及び行政の関係者がオープンな形で集い、情報交換、意見交換等の活動を通じ、建設分野における新技術の開発、活用、普及の推進並びに産学官で共有する技術課題の克服等に寄与することを目的として設立された組織です。
産学官で協働の事務局を構成し、各機関等からの研究発表や共有する技術課題の意見交換等を中心とした交流会を年4回程度開催しております。

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話題提供

中国四川大地震のおける土砂災害

九州大学大学院工学研究院准教授 陳 光斉氏

陳先生は、四川大地震の地盤工学会調査団に参加され、主に地震の概要、被害状況、土砂災害の特徴について話をされました。地震規模が大きく震源地が浅いため、被害が大きくなったものと思われます。犠牲者は約8万人、被害総額は13 兆円を超え、そのうち1/3が地震の2次災害とした土砂災害によるもので、現地は急傾斜地で谷が深く土砂により堰き止められた天然ダムが多数できているそうです。写真で示された飛来石は極めて大きく、地震の加速度の大きさを物語っています。また、高速で土砂が流れたため、現地の人は土砂が地面からわき出たと証言されたとのことです。これらの状況を考えると、日本における防災計画上の地震時警戒区域の見直しが必要であり、ハザードマップにおいて天然ダムの危険性も配慮すべきで、今後の研究に繋げたいと話されました。

九州大学大学院工学研究院准教授 陳 光斉氏