豪雨により崩壊した貝塚線斜面の復旧
永尾氏は平成21年7月24日に発生した貝塚線三苫~新宮間で発生した斜面崩壊の状況ならびに応急復旧作業と本復旧について紹介されました。当日前後は西日本で梅雨前線が活発になり,記録的な豪雨となっています。斜面崩壊規模は延長15m,幅10mで,300㎥の土砂が流出したそうです。応急処置として,流出土砂を撤去後防護シートで斜面を覆い,翌日の午前中に正常ダイヤに復帰しています。斜面崩壊の原因は,斜面上の風化堆積土の間隙水圧が上昇して表層すべりを起こしたものと想定されます。本復旧の対策工法として,周辺への影響が少なく人力施工が可能なジオウエッブ工法を採用されたとのことです。今後,盛土・切土等の土構造物では降雨や地震に対する安全性について診断を行っていくとのことです。
西日本鉄道㈱施設部 永尾 浩之氏