土木の温故知新
記念講演では8世紀前半に活躍した行基(後の行基大僧正)の利他行(寺外で衆正を助ける実践の行)による交通や灌漑等施設整備での生活や民心安定への実践事例、またペシャワール会の中村医師によるアフガニスタンでの飢餓救済への灌漑土木事業(日本古来技術を独学し実践)実践事例などから本来の土木の心(基本理念)を説かれました。また社会資本整備へ様々な議論がある昨今、はるか古代から西海道等交通基盤の整備に努力された先人の歴史。また徳川時代の治水事業や明治時代のデ・レーケ(オランダ技術者)の治水、港湾等事業などが我国の近代化の中で果たしてきた役割、意義などを説かれ、後段では最近の九州での土木技術にかかる先駆的な取組事例を紹介され、最後に21世紀はGNP(国民総生産)からGNH(国民総幸福)
に向かうべきと説かれました。